都市再生モデル調査(平成16年度)

 この調査は、深谷の街なかに残存する歴史的建造物の現況を大雑把に把握した上で、主要歴史的建造物の実測調査及び再生・活用設計提案を行い、そのうちの1つの再生・活用を目に見える形で実験的に実施することにより、歴史的建造物の保全・再生・活用に対する市民及び歴史的建造物所有者の意識を高めると同時に、所有者、地元建築家、地元企業の協働による歴史的建造物の再生・活用をNPOが調整・推進する仕組みを構築することを目的としました。


STEP1:歴史的建造物悉皆調査の実施

 悉皆調査では、深谷の街なかに残存する歴史的建造物を大雑把に把握することを目的としました。

専門的知識を持つNPO会員の指導の下、2〜3名の班に分かれ、建築後50年以上経過したと見られる建造物について、公道からの目視により、建造物の分類、構造、階数、入り口の方向、外壁仕上げ、屋根の形式と材料、意匠(うだつ、軒先装飾、開口部)の各項目を記録し、写真撮影を行いました。結果、計207件の調査結果を得ました。
 なお、調査区域は、歴史的建造物の残存状況を考慮して中央土地区画整理事業区域全域と中山道沿道区域に設定しました。


STEP2:「深谷まちづくり塾」〜歴史的街並み探検編〜開催!

 深谷の街なか(西の常夜燈から東の常夜燈までの中山道とその周辺)に今でも残っている町家、蔵、レンガ倉庫などの歴史的建造物や、中庭、路地などの忘れかけていた空間を歩いて再発見し、そこでの暮らしについてお話を伺いながら、今後のまちづくりについて考えるイベント「深谷まちづくり塾」を開催しました。
 「深谷まちづくり塾」は、悉皆調査の結果を参考にしながら街なかに残存する歴史的建造物を見学する「街並み探検」と、歴史的建造物の所有者を実際に訪問し、建造物の中を見せていただくと同時に、建造物自体の情報、建造物にまつわるエピソードやそこでの生活の様子(生活史)、街なかの生活に対する思い、中央土地区画整理事業に対する意見についてインタビューを行う「お宅訪問」の2つで構成されました。

第1回「深谷まちづくり塾」〜歴史的街並み探検編〜開催!

事前申し込みの約15名のみなさまが参加してくださいました。まず、柳瀬商店レンガ倉庫で、深谷まちづくり塾の趣旨や歴史的建築物とは何か、など簡単なレクチャーを行った後、3グループに分かれて、実際に街なかの歴史的建築物に着目し、街なか探検を行っていただきました。途中、滝沢酒造を見学しました。


第2回「深谷まちづくり塾」〜歴史的街並み探検編〜開催!

事前申し込みの約15名のみなさまが参加してくださいました。

まず、前回同様、柳瀬商店レンガ倉庫に集合し、目的を確認した後、実際に街なかの歴史的建築物に着目し、街なか探検を行っていただきました。途中、深谷シネマ屋上から中山道の屋根を眺め、常盤園茶舗のレンガ倉庫の説明を受けました。


第3回「深谷まちづくり塾」〜歴史的街並み探検編〜開催!

事前申し込みの約10名のみなさまが参加してくださいました。

まず、前回同様、柳瀬商店レンガ倉庫に集合し、目的を確認した後、釜屋金物店、小林商店、塚本燃料商会、大谷邸、深谷米穀(ダイマサ)の5箇所を訪問し、歴史的建築物およびそこでの生活についてのお話を伺いました。


STEP3:地元建築家等による主要歴史的建造物の実測調査及び活用・設計提案

実測調査及び活用・設計提案の目的

悉皆調査や「深谷まちづくり塾」及びその後のNPOの検討を通じて抽出された主要歴史的建造物について、NPOが地元建築家グループとの協働で実測調査及び活用設計提案を行うもので、次の4点を目的としています。

 主要歴史的建造物10件の所有者に、設計・活用設計提案への協力の可否を含めたインタビューを行った結果、福島屋こんにゃく店(昭和4年建築の総欅造の町家とレンガ倉庫)、小林商店(3階建て洋風建築と2階建レンガ倉庫)、釜屋金物店(屋根組みが特徴的な大規模商家)の活用設計提案と、だいまさ(米蔵や町家を自主改修)の事例紹介を作成しました。また、柳瀬商店レンガ倉庫に関しては、多目的に使えるように「深谷れんがホール」へ実際に改修・再生し、活用・設計提案を実際に目に見える形で表現しました。


レンガ倉庫deお宝発見?オークションを開催しました!(2005/01/09)

「深谷れんがホール」へ実際に活用・設計提案を実現していく準備のため、倉庫の清掃を兼ね、柳瀬商店レンガ倉庫の内部に眠る金物店時代の商品などを「お宝発見」し、それをオークションにてみなさまに譲るイベントを行いました。新聞3紙をご覧になって、およそ30名の皆様がいらっしゃいました。ストーブや火鉢などの古民具、金物店時代の金物等の12万円程の売り上げは、レンガ倉庫再生プロジェクトの資金となります。また、オークションに先立ち、1月8日(土)午後とオークションに並行して9日(日)午後に、倉庫内の掃除をしながら「お宝」を発見し、運び出す作業を深谷にぎわい工房メンバーとボランティアスタッフにて行いました。


     

「深谷の“懐かしい”未来を探る」〜都市再生モデル調査・最終成果発表会〜(2005/03/12-13)

都市再生モデル調査の最終イベント・成果発表会として、街なかの新しい拠点として生まれ変わったばかりの柳瀬商店レンガ倉庫を舞台に、建築家グループ「木犀」とNPO法人深谷にぎわい工房の協働による歴史建築の再生・活用設計提案の展示・発表会「深谷の“懐かしい”未来を探る」を開催しました。

イベントでは、(1)地元建築家グループによる5つの歴史的建造物の再生・活用設計提案の常設パネル展示、(2)地元建築家グループによる歴史的建造物の再生・活用設計提案の発表会・討論会、(3)NPOのこれまでの取り組みの報告、(4)地元企業による深谷名物・煮ぼうとうの無料配布、(5)深谷駅、柳瀬商店レンガ倉庫等をロケ地としたテレビ・ドラマの上映等が行われました。このイベントを通じ、歴史的建造物の再生・活用が目に見える形で多くの市民や歴史的建造物所有者に提示され、中には同様の設計提案を希望する歴史的建造物の所有者もいらっしゃいました。


会場内部 展示に見入る来場者 発表会の様子 NPOの常設展示 活用・設計提案常設展示